曙町の住戸
2025.12

広島県福山市にある1990年代前半に建てられた集合住宅(分譲マンション)の一室、標準的な2LDKの間取りのリノベーションである。既存のプランは居室や収納が壁で細かく区切られ、生活が間取りによって取り仕切られている状態だった。「限られた面積の中で考えて暮らしながら豊かさを求めたい」という施主の考えもあり、ここでは分散していた居室や機能を一旦バラバラにしてシンプルなプランとして組み直し、暮らし方の変化を許容出来る”大きな部屋”を計画した。普段はLDK・廊下・寝室がひとつながりになった大きなワンルームだが、今後の生活スタイルの変化にも建具の開閉、カーテン・家具の設置などによって距離感や拡がりを作りながら対応する。間取りに生活スタイルを合わせるのではなく、生活スタイルに間取りが寄り添うことで面積以上の豊かさを得ることが出来る。空間の設えを刷新するだけの単なるリノベーションではなく、暮らし方の可能性を引き出すきっかけとなる箱として機能することを願っている。















計 画 地 / 広島県福山市
用 途 / 専用住宅
床 面 積 / 61.89㎡
施 工 / ホーム株式会社 担当:坂本雅紀
竣工写真 / 下川高広